日本とドイツの総選挙

偶然か必然か、時同じくして日独ともに総選挙だ。
日独の選挙戦を見るにあたり、国民性の違いが分かり面白い。しかし、自国の暗部を曝け出す場面との点では同じか。
ドイツの争点は失業率、人口減少問題、EU全体の指針、ネオナチ等に代表される国家全体の右翼化傾向(最も、今恐れられている東ドイツのネオナチも日本における在日朝鮮系右翼団体の様にドイツ人とは限らない)か。
そして、日本の争点は郵政民営化(私の優先順位では最下位だが・・・)、年金問題、国内における中韓の影響力増大の懸念、人口減少問題、ニート(パラサイト)増大問題等か。


日独も何かしら似たような問題を抱えていると思うのは私だけだろうか。ドイツ人は今、外向きになるか内向きになるかの瀬戸際に立たされてる。EUは多民族集合体だ。全てがドイツ民族と同じような価値観であれば問題はないが、そうではない。
ドイツにおいて、治安悪化や成長力の減退を招いている元凶ははポーランドではないだろうか。ネオナチの構成員がポーランド系との話も聞く(彼らが悪行を重ねてもドイツの右翼化は止まっていない。ドイツの評判を落とし右翼の評判を落とすとの彼らの策略は、失敗のように思える)。そして同じ東欧でも成長著しいチェコとは対照的に、ポーランドは今も経済的にEUの足を引っ張っている。更に欧州におけるWW2歴史捏造の根源であるアウシュビッツ収容所はポーランドにあり、ポーランド人の反独感情も根強い(ポーランドに土地を奪われたドイツ人の反波[ポーランド]感情も強いが・・・)。

この点においてドイツとロシアの大国に挟まれたポーランドと、日本と中国の大国に挟まれた朝鮮が思想及び歴史において共通する部分が多いのは興味深い(ロシアと中国も似ているが)。


日本はどうか。悲しい事に、日本の周辺諸国には同じ様に成熟された国家は全くない。そこがドイツとの大きな違いか。
しかし、日本にもドイツにおけるチェコの様な国は沢山ある。簡単に言えば、貧しいながらも比較的勤勉で反対勢力ではない国家だが、日本におけるチェコとは即ち台湾を示す。
幸いな事に、戦前戦中の日本による欧米列強駆逐及び中華思想駆逐の行いにより東南アジア諸国や南アジア諸国親日国家だ。日本もドイツにおけるポーランドやオランダである中朝韓に国益を損なってまでも歩み寄り親しくするよりも、国益を損なわなくても親しくしてくれる国家を相手にしたほうが数倍安全で利益も生まれそうだ。


今度の日独の総選挙の争点は、国民の利益を国民に還元するか、国民の利益を国外に還元するかに尽き、日本国民及びドイツ国民の存亡をかけた選挙といえる。
最後になるが、私は在独日本人であり日本における在日朝鮮人と同じくドイツでの参政権は無い。しかし、私は彼らの様に参政権を求め叫んだりはしない。至極、当たり前の事を言うが、此処は日本人の統べる国ではないからだ。