フランクフルト空港


えっ!?乾が拘束!ドイツの空港で取り調べ - サッカー - SANSPO.COM(サンスポ)2013.1.5

 【ベルリン(ドイツ)4日=円賀貴子通信員】ブンデスリーガ・フランクフルトの日本代表MF乾貴士(24)が、冬季休暇を終えて日本からドイツに入国する際、税関の取り調べを受けたことが4日、分かった。ドイツ紙ビルトが報じた。


 乾は3日夜にフランクフルト空港に到着。税関職員に申告の有無を聞かれ「ない」と返答すると、着用していた最低でも3000ユーロ(約34万円)する高級ブランド、ブライトリングの腕時計を問題視されたという。


 ドイツでは430ユーロ(約5万円)以上の新規購入品の持ち込みに申告義務があり、税金逃れの疑いで約1時間の取り調べを受ける事態に。通訳担当者は同紙に「時計は2年以上前に家族からプレゼントされたもの」と意図的な行動ではないことを説明したが、腕時計は不運にも差し押さえられてしまったという。


 乾は4日に公式ブログを更新。“事件”には触れなかったが、「ここからの半年がほんまに大事になる」などと意気込みを表した。W杯最終予選、コンフェデ杯も控える中、日本代表での飛躍が期待される乾にとっては、思わぬ新年の幕開けとなった。


フランクフルト空港の税関が厳しいのは有名で、何年も前から日本大使館や在独日本人会は注意勧告をしている。
ドイツは嘗てのナチスの反動のためか、地方分権や権力の分散が進みすぎており、フランクフルト空港税関の暴走も中央の手におえない。
ビジネスマンが出張でノートパソコンを持つのは最早、世界の常識だが、フランクフルト空港で日本のノートパソコンを携帯していた日本のビジネスマンが、高額な罰金を科せられることも結構ある。
昨年では、有希マヌエラ・ヤンケ氏と堀米ゆず子氏の楽器没収事件が記憶に新しい。


日本人が警察24時のようなドキュメントが好きなように、ドイツ人も好きでテレビでも頻繁に放送されているが、日本にはないドキュメントとして、空港税関24時のようなものがあり、税関員と入国した人々の死闘?を見ることができる。
中国人やトルコ人がよく引っかかっており、中国人は大量の商品を隠し持ちで、トルコ人はチーズや肉などの禁止食品を大量に持っていることで摘発されることが多い。


経由ならまだ良いが、フランクフルトからのドイツ入国だけは避けたほうがいい。それでも、ドイツの税関は全体的に厳しいことで有名。


六か月以内にEU外で購入した新品が合計EUR430(約4万5000円)を超える場合は申告が必要であり、1万円以上の新品からカウントされ20万円まで免税の日本よりも厳しい。勘違いしている人も多いが、1つでEUR430以上ではなく合計なので、ほとんどの人の荷物が新品と疑われる対象となる。しかも、自分のミスには甘く他人に厳しいドイツ人気質も加わり、たまったものではない。
長年、ドイツの空港を利用してくると、ドイツに入国する際の注意点が分ってくる。


taxフリーなどの手提げ袋は表に出さない。それだけで、抜き打ち通関のターゲットにされる確率が上がる。
独日を頻繁に行きかう場合は、パソコンや高額なカメラはドイツで購入しておく。
税関員が入国ゲートで待ち構えていても、目を合わさずに、目線は進行方向に合わせる。
常に保証書なりレシートを控える。中古でも指紋や小傷がなく、専用の箱に入っており、購入日や金額が特定できない場合は、言い逃れができない。
今の日本の空港税関は昔とは比べものにならないほど低姿勢になったが、ドイツは高圧的なまま。素直に従うのは当然だが、しっかりとした反論も用意しないと、なすがままになってしまう。


それでも、フランクフルト税関の行動は常軌を逸している。
日本人だけが、高確率で引っかかってないのだろうか。ヤンケ氏はドイツ国籍だが、日系であり、一時期没収されたヴァイオリンは日本音楽財団の所有。
税関員の家族に、漢民族系や朝鮮民族系の反日家がいないのか。もしくは、欧米人ではないとの理由なだけで選ぶような、人種的偏見をもっていないのだろうか。
ドイツは今でも日本人にとって憧れの観光地でもある。お得意様であり規律を守る日本人を敵に回さないように、ドイツは責任を持って背景を探る必要がある。