予定調和の中国経済




「中国独裁終結」署名 一般庶民にも拡大 産経新聞2008年12月14日(日)

【北京=野口東秀】共産党一党独裁体制の変更を求めて学者や弁護士ら303人が公表した「08憲章」の第3次署名名簿が13日公表された。署名者はこれまでに合計1269人となった。憲章の起草者とみられ、拘束された著名な反体制作家、劉暁波氏(53)の釈放を求める署名もこれとは別に二千数百人分集まっている。一連の署名はインターネットを介していることもあり、一般庶民や少数民族にも広がりをみせている。(以下略)


世界大恐慌の今、中国の脆弱性が顕になってきている。
ネズミ講が破綻するとの事実は今では常識だが、中国経済とは即ち、ネズミ講経済に過ぎない。今回、アメリカ経済が破綻したように、物作りをしながら物作りを軽視する実の無い中国経済もいずれ破綻するだろう。


中国には相反する二つの未来があった。一つは世界帝国としての中国、もう一つは分裂国家群としての中国。今回の世界大恐慌内需の弱い中国へ与えた影響は、計り知れない。上海万博まで中国経済が順調に発展していた場合は前者になったのだろうが、後者の道を選ぶ蓋然性が高くなってきた。


中国の失業率は表向きは日本と変わらないが、実際には10%前後と思われる。勝ち残った裕福層と乗り遅れた貧困層の衝突は、避けられそうもない。経済が右肩上がりの時は貧困層にも夢があったが、少ないパイの奪い合いになった今、貧困に喘ぐ地方都市が沿岸地域の裕福都市にとって足枷になってくる。地方都市で自治拡大を求める運動が高まったら、共産党に止める術は殆ど無い。
そもそも、14億人の人々が日本のように等しく豊かになるのは不可能であり、14億人が先進国民と同じ生活をした場合の環境破壊は、想像を絶する。悲しい現実だが、奴隷のような労働者を一部の裕福層が酷使するしか中国に生き残る術は無い。
しかし、分裂すれば少なくとも貧困地方都市にも主権が確立され、出稼ぎによる悲劇や富の一極集中も避けることが出来る。更には中華思想も霧散する。分裂は中国共産党にとって悲劇以外の何ものでもないが、多くの中国人には幸福を齎すように思える。


<中華経済>11月=財政収入が2カ月連続減少、後退幅は急拡大―中国 2008-12-14 レコードチャイナ


<航空業界>中国は危機に直面している 2008-12-14 レコードチャイナ


内需依存度世界一(主要国中)のアメリカ経済は崩壊したが、立ち直るにはかなりの年数を要しそうだ。
嘗て、内需依存度世界第二位(主要国中)の日本でバブルが崩壊した時代を思い出して欲しい。日本経済は確かに停滞したが、世界経済への影響はどうだったのだろうか。
停滞する日本を尻目に世界諸国は金融バブルをひた走り、乗り遅れた日本を嘲笑していた。日本経済は好景気に沸く世界経済から外され、他国からの援助も無しに立ち直るまで10年もの年数がかかった。
しかし、その分、金融バブルの影響を最小限に留める事が出来た。日本は実の無い世界経済の成長に踊らされず、堅実に自国の技術力と生産力を高めてきた。


内需依存度世界第二位の日本経済の独自性、独立性は想像以上に高い。経済の独自性は文化の独自性も生み出す。日本文化は国内の日本人が思う以上に海外へ伝播しているが、当の日本人は海外へ売り込もうとして文化を創製している訳ではない。これは国内市場が大きい為でもあるが、その弊害として海外へ目を向ける日本人が少ないのは問題だ。故に海外と言えばアメリカ・中国になるが、世界はこの二カ国だけではない。日本は、両国の諫言に騙されてはならない。
韓国経済は、日中韓スワップ協定により命脈を保たれた。しかしながらこれは、日本企業へ対韓戦略を見直す猶予が来年4月まで与えられたに過ぎない。幸か不幸か、反日の韓国は最後の最後で円売りで日本に恩返しをする事になる。これは無償援助などではなく、日本に非常に有利な協定であるのは言うまでもない。
アメリカ・中国・韓国。脆弱な経済力しか有さないこれら国家に対し日本がすべき事は殆ど無い。バブル崩壊以降、これら国家が日本に対し何をしてきたか考えて欲しい。
日本国民は、反日マスコミの過剰な悲観論に踊らされてはならない。他国は更に悲惨な現状との事を、常に念頭に置いて欲しい。
日本経済は世界恐慌の影響をどこの国家よりも蒙っていないどころか、水を得た魚の様に縦横無尽に泳ぎまわっている。


ビバリーヒルズで話題の「Ima」とは? 2008/12/14 ネタりか


このような世界的現状でも、海外旅行に行き莫大な金を落とす日本人。日本人は間違いなく一人勝ちしている。反日マスコミの自虐的報道体制に、何か矛盾を感じないだろうか。
国内旅行を御座なりにして、韓国旅行を過剰に煽るマスコミ。国内景気が悪いと喧伝しながら、外国人や諸外国への援助を煽るマスコミ。彼らは一体、誰の利益の為に動いているのだろうか。
少なくとも、日本人の為ではないのは自明の理だ。


ウォン安「韓国」に日本人観光客殺到 週末はもう予約が取れない 08/12/14 J-CASTモバイル ニュース

円高・ウォン安が急速に進み、「今がチャンス!」と韓国旅行に行く人が急増している。1年前に比べてウォンの対日本円価値はほぼ半分に下がり、免税店やアウトレットモールにはブランド品を買い求める日本人観光客が殺到。今や「日本人だらけだ」という声も上がっている。(以下略)


当日記内:中国未来予想


2005-04-26 清朝末期と今の中国


2005-08-12 中国バブル


2006-12-31 中華思想を捨てられない永遠の眠れる獅子


2007-01-29 未来予想としての中国帝国主義


バブル崩壊の先に潜む双頭の蛇
著者:三橋貴明
出版社:彩図社
サイズ:単行本
ページ数:222p
発行年月:2008年05月
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
バブルは既に弾けた!

声高に叫ばれるバブル崩壊、その先を読む!

いよいよ巻き戻しが始まった!

米国・欧州の不況が中国を襲う!

中国の数字は信用できない!

貿易相手国の数字から見える中国経済の驚くべき実態。

【目次】(「BOOK」データベースより)第1章 中国の最悪の輸出品(バブルは既に弾けている/当局妄言の背後 ほか)/第2章 巻き戻しが始まった(アメリカ経済は心停状態/米国の景気後退で中国は急減速 ほか)/第3章 中国の歪んだ経済成長(外需依存を高める中国の経済成長/中国当局人民元安政策による歪み ほか)/第4章 崩壊へのカウントダウン(スタグフレーションの悪夢/危機感を強める中国共産党 ほか)/第5章 中国経済崩壊に備えて(二律背反に苦しむ中国共産党/経済崩壊後の中国の姿 ほか)