民主党は自民党小沢派に過ぎない


小沢に対する検察の聴取が終わったが、彼ほどの神経の持ち主が簡単に罪を認めるわけも無く、おざなりの記者会見となった。最初から最後まで会見をネットで視聴したが、彼の滑舌の悪さや汗を拭う仕草や苦渋に満ちた表情から、動揺振りが分かっただけでも意義があった。
いつもながらだが、既存マスメディアによる印象操作が凄まじい。神業に近い編集によって、ネットで感じた負の印象は極限まで弱まっていた。小沢陣営が生放送を認めなかっただけのことはある。


この期に及んでも、小沢は議員辞職はもとより幹事長職すら降りないという。
流石は“壊し屋”、彼の次の解体ターゲットは民主党なのだろうか。彼が現職を堅持する限り、民主党の支持率は底知らずとなる。
国を憂えるのであれば、国まで考える脳が無いとしても、せめて所属政党の将来を案ずるのであれば議員辞職を表明するのが筋と思われる。往生際の悪さは、金権政治家ならず金満政治家ならではか。小沢の自己中心的発想は、とても日本人とは思えない。


民主党自民党とは異なる潔白な政党だと洗脳されている有権者が未だに多いが、自民党負の遺産を最も多く引き継いでいるのが民主党との事実を忘れてはならない。
ロッキード事件・土地ころがし・脱税と数々の疑惑と犯罪を生み出した田中角栄を配する田中派、そこから分かれた竹下派金丸信竹下派の会長を務め、彼らに従ってきた小沢は嘗て田中角栄の「秘蔵っ子」と呼ばれていた。
民主党とはその実、最も汚れた自民党の派閥を引き継ぐ「自民党小沢派」に過ぎない。
朝鮮民主主義人民共和国も同じくが、名称のイメージに騙されてはならない。


もっとも、現状は小沢派というよりも小沢教といったところか。
多くの民主党議員が小沢に説明責任すら求められない党体質で、小沢を出し抜いて召使に近い秘書が暴走するなど常識的に考えて有り得ないと思うのだが、小沢は何処まで国民を馬鹿にすれば気が済むのだろうか。


最初の金満政治家であった田中角栄。彼の後に金丸、小沢と続いているが、彼らに共通する点は議員職を固持した点か。田中と金丸は最終的には逮捕されたが、小沢はどうだろうか。
彼らの意思を継ぐ小沢は更に強固な法の網をかい潜る能力、証拠隠滅能力を持っているが、「検察の横暴」とまで言われて検察が引き下がるはずも無い。
民主党陣営が検察に対し宣戦布告した事により、民主党と検察の生き残りを賭した戦いとなってしまった。
無論、検察は犯罪を暴いているだけだから、どちらに生き残って欲しいかは言うまでも無い。



賄賂・収賄疑惑が取り沙汰されている小沢だが、日本および中国での賄賂・収賄における倫理観を考えてみたい。
中国と日本との倫理観の差は、賄賂・収賄においても計り知れないほど大きい。


歴史を紐解くと日中の賄賂・収賄における倫理観の相違が鮮明に分かる。具体的に歴史上の賄賂・収賄事件を出して検証してみたい。


戦国時代、守護大名大内氏細川氏の間で起こった寧波(ニンポー)の乱は、中国人と日本人の賄賂・収賄に対する認識違いが引き起こした惨事といえる。寧波の乱とは、明との貿易における両氏の勘合符(貿易許可証)争奪戦のこと。
当時既に、大内氏は明の正徳帝から勘合符を受け取っており、将軍・足利義稙からも勘合貿易を認められていたが、細川氏は山内氏の勘合貿易独占を打破すべく寧波に船を入港させた。
細川氏の船に乗っていた副使の明人・宋素卿が明の役人に対し賄賂を送り、既に入港していた大内氏の船より先に入港手続きを済ませ、嘉賓館では細川氏の使者が大内氏の使者よりも上座になった。結果、大内氏正使の宗設謙道を怒らせ、細川氏の船は焼き討ちに合い細川氏正使の鸞岡端佐は殺害された。細川氏に味方し宋素卿をかくまった明の役人も殺害され張本人の宋素卿は捕らえられて獄死した。


清末期、林則徐という中国では稀にみる清廉潔白な人物がいた。彼は道光帝より欽差大臣に任命されアヘン密輸の取締りを行い、イギリス商人のアヘンを没収償却した。清は18世紀からアヘンの輸入を禁止していたが、撲滅することが出来なかった。理由は、清の役人がアヘン商人の賄賂に汚染されていたからだが、林則徐は違った。結果として、アヘン密輸は壊滅の危機に瀕し、
林則徐はアヘン商人による賄賂で懐を潤していた清の役人の反感を買い、彼らの工作によって解任左遷となった。
仮に林則徐が失脚していなければ、中国は今よりマシな国になっていたのかも知れない。


以上の歴史上の出来事から、中国では賄賂が国家間の条約や国家の命運をも上回るとの事実が分かる。
私の知る限りながら、日本には国家間の条約や国家の生き残りを賄賂・収賄によって反故にしたような歴史は無い。


日本には昔から御中元や御歳暮があり、これらは賄賂・収賄ともいえる。江戸幕府は賄賂・収賄で動いていたが、絆や約束事が軽視されることは無かった。
もっとも、江戸時代の賄賂は寄付との面が多く、受け取った役人は私腹を肥やすよりも、公共事業や町の治安維持費用として活用しており、昔の任侠組織と同様といえる。


対照的に清国の属国であった李氏朝鮮は、アヘン戦争の清と同様に賄賂・収賄によって国家崩壊の危機に瀕した。
李氏朝鮮では、両斑(貴族)の身分も金で買えた。学歴が有っても、身分が高くても、金が無ければ役職に就くことが出来なかった。故に王朝末期には名目だけの働かない貴族が増えてしまい国家機能が麻痺し、ロシアや清国の一部になりかかった。日本の手助けにより大韓帝国となり独立を確保できたが、その後の歴史は言うまでもない。


賄賂・収賄にも義が表れる日本と、裏切りや出し抜けの道具として活用し即物的で現世利益のみを追う中国。とどのつまり、和の精神や武士道と、中華思想儒教との対立に行き着くのかもしれない。


私利私欲に走る小沢の所業は、中国の賄賂・収賄と同じであり日本の賄賂・収賄の常識を逸している。彼は自己保身の為だけに国家を他国に売ってはいないだろうか。亡国へ引導してはいないだろうか。
日本が昔のままであれば、小沢は逮捕され日本も復活する。検察は日本の要だ。日本は今、大きな岐路に立っている。
民主党の支持団体は民潭、朝鮮総連山口組日教組統一教会と多岐に渡る。彼らは日本よりも中国や韓国に媚びており、日本人でない人々も多い。


彼らは、日本的に賄賂・収賄を捉えている人々なのか、それとも・・・。


「参政権は民団への公約」赤松農水相が公言 選挙で支援認める 2010.1.13 01 産経新聞