清朝末期と今の中国

今現在の中国を見るにあたり清朝末期を重ねてしまう。事の発端は天安門事件か。その後の、法輪功共産党以上の巨大化、それに対する徹底的な中国政府による弾圧。これは清朝末期における太平天国の乱に対する清朝の弾圧を思い出す。


現在、欧州諸国資本による中国支配が進んでいる。そして、清朝末期でも欧州列強による中国分割が進んでいた。現在、中国は欧州寄りの政策を進めている。清朝末期でも、同治帝による西洋の科学技術や兵器の導入による富国強兵(洋務運動)をしていた。この洋務運動の最中、太平天国を設立した洪秀全が没し太平天国は滅ぼされた。法輪功は徒名として消え去るのだろうか。


そして、欧米列強の侵略に不満を持った民衆が外国人排斥を求め義和団の乱がおこり、義和団の乱清朝も加担する。
これは中国政府への不満を日本に向けさせる事で、反政府運動を抑えている現在と類似すが、この先の反日・反欧米運動なのかもしれない。義和団の乱に対し、列強は清朝武力行使を行い。清朝は敗北し賠償金を伴う北京議定書を結ばされる事となる。現在に当てはめるとしたら、中国への経済制裁処置だろうか。


これにより、清朝は絶対的に立ち直れなくなる。そして清朝打倒と民主主義を目指す孫文を筆頭に内乱が各地で起こり、南京で孫文を臨時大総統に配した中華民国臨時政府が発足する。
権力を握った北洋軍閥袁世凱は、清帝を退位させ清朝は滅びた。その袁世凱も皇帝を名乗り国内は再び乱れ、中国は軍閥割拠の時代に入る。
その後、国民党と共産党が力を付け、軍閥は勢力を失っていった。これは、共産政権の崩壊を意味しているのかもしれない。
清朝末期の中国分裂は、共産党政権崩壊後の中国分裂を意味してはいないだろうか。一番独立の可能性が有る地域はチベット、次にウイグル内モンゴル、ワン族、回族、の順番だろう。
昔から地域性民族性言語でも南北が対立する点から、南京と北京を中心に分裂する可能性も否定できない。何れにせよ共産主義政権の崩壊は、自由化の波の中で避けられない事かもしれない。
ロシアも中国より先駆けて急激な自由化を推進した為、ソビエトを崩壊させた。


では、崩壊後の中国はどの様な状態になるのか。現状では悲観的だ。中国は、共産党による厳しい取締りの中でもマフィアが勢力を持っている。崩壊後のロシアも、マフィアが暗躍している。共産党が崩壊し全てが自由化された場合、マフィアが更に強力になる可能性は否定できない。今のロシアでは極端な貧富の差が生まれている。中国も現在、都市や田舎での貧富の差が問題になっているが、共産党が崩壊した場合は、都市内部でも貧富の差が増大する事だろう。


以上の予想から中国の将来は、今の中南米諸国かロシア位の内情の国になると思われる。
何れにしても、共産党政権がこのまま続いても闇、崩壊しても闇なのかもしれない。