依存症とドイツ人

【フランクフルト12日時事より】コーラの飲み過ぎによる糖尿病は自己責任−。ドイツのエッセン地裁は12日、糖尿病になったのはメーカーの責任として、飲料大手コカ・コーラに対し、5620ユーロ(約76万円)の慰謝料などを求めていた男性(48)の訴えを退ける判決を言い渡した。男性は、3年半以上にわたって1日1リットルのコーラと棒チョコ2本を飲食し続けた揚げ句、体重が100キロを超えた上、糖尿病と診断された。


このニュースは、ドイツ人の嗜好性が顕著に顕れている。
確かに彼自身が勝手に飲んでいた事は事実であるが、彼に同情の念が無いわけではない。ドイツでは飲み物の選択肢が非常に少ない。そして、飲料産業はコカ・コーラ社の独占状態。


コカ・コーラはバリエーションが多く、レモン割り、バニラ味、オレンジ割り等色々ある。そして、ビールのコーラ割りが好きなドイツ人も多い。
また、ファーストフードや飲食店に行っても選択肢がビールか水かコーヒーかコカ・コーラしか無い場合が多々ある。これらからも分かるように、世界の最先端を走っている日本の飲食産業と比べると明らかに見劣りする。


ドイツでは、アルコールやコーヒーは嫌い、かといって水では物足りないのと人は全てコーラに流れるしかない。ドイツ人がビールやコーヒーやコーラが好きとの意見はある意味正しいが、ある意味間違っている。単純に言えば、他に飲むものが無い。
驚くべき事に、ドイツではポテトにソーセージにビールにチョコレートだけで毎日過ごしている人々も多い。
確かに、日本と同じく世界の食材や食事はいつでも手に入るが、価格や身近さでは前述したポテトやビール等の飲食物に対して敵わないのが現状だ。


レストランにしても食材にしても、世界のあらゆる食べ物が安価で楽しめる国は日本しか存在しない。
日本は紛れも無く世界一のグルメ大国だ。