ホンダの葛藤

どうも、最近のホンダは方向性を見失っているような気がしてならない。昔はスポーツで一線を画していたが、今は余りにも市場に迎合しすぎて無難なだけで面白みの無い車しか造らなくなってしまった。
だが市場に迎合してもトヨタには敵わないし、消費者もそれを求めていない。RVも良いが、ホンダなりの個性を持った車が現状では殆ど無い。対照的にマツダは個性を確立しつつある。本来であるならばホンダが出していたであろう車をマツダが出している。
もう一度、スポーツのホンダを取り戻してほしい。スポーツのホンダのイメージを維持するためにもNSXの生産は採算度外視でも継続すべきだった。今のホンダには、創設者の意志を継ぐ者はいないのであろうか・・・。

ホンダは12日、国産の最高級スポーツカー「NSX」の生産を12月末に停止すると発表した。現行モデルでは06年以降に欧米で義務付けられる排ガス規制に対応できなくなり、対応するためには高額のエンジン改修費用が必要になるため。ホンダは後継車の開発を進めているが、「NSX」の名称を使うかどうかは未定。

 NSXは90年に発売して以来、国内や北米を中心に1万8000台以上を販売した。排気量3000〜3200CCで価格は1000万円前後と高額だが、F1ドライバーの故アイルトン・セナが愛用するなど人気があり、ピーク時の91年には全世界で年間6482台が売れた。

 しかし、その後は小型車や、ミニバン、スポーツタイプ多目的車(SUV)などに人気が移り、スポーツカーの販売は低迷。NSXの年間販売台数は04年には240台に落ち込んでいた。

 自動車メーカーが生産終了を公表するのは異例だが、ホンダは「思い入れの強いオーナーも多く、きちんと発表すべきだと判断した」と説明している。現在のNSXの生産台数は1日1台。あと約150台生産して歴史に幕を閉じる。【工藤昭久】(毎日新聞)