車の評価

ドイツにおける日本車の評判は“高燃費、故障知らず”のトヨタの奮戦もあり向上している。ただ、正直に言ってアメリカ市場ほどイメージは確立出来ていない。ドイツは自国の自動車産業がある故に、他国の企業が入り込むのは至難の業でもある。
ドイツには、日本ではお目にかかれない自動車もある。それはシュコダとシアットだ。シュコダチェコのメーカーで、シアットはスペインのメーカーで、どちらもフォルクスワーゲンの子会社だ。最近のフォルクスワーゲンは元気で、これらメーカーもVWの子会社との事で、同じ様な信頼を勝ち得ている。
対照的に、元気が無い企業はオペルであろうか。オペルは、昨今の人員削減に代表される負のイメージが定着しつつある。
韓国企業で一番元気のある現代自動車は、相変わらず安かろう悪かろうのイメージから脱却していない。脱却していないどころか、最近更にイメージが悪化しているように見受けられる。私の知り合いのドイツ人も現代車を購入し、最初は良い買い物をしたと思っていたようだが、その後、彼から出る言葉はグチばかりになった。燃費が悪く、故障ばかりするようだ。私は彼が買った手前、「でも、技術提供元は日本企業なのだから良いと思うよ」と言ったが、彼から「日本やドイツのメーカーがこのメーカーを見放した理由が分かった」と返されてしまった。次は理想を言うならレクサスが欲しいが、現実的に考えてもトヨタが欲しいとの事だ。こう言ったイメージの定着は恐ろしいほどの力を持っている。大々的な宣伝も良いが、企業は消費者の生の声を蔑ろにしてはならない。日本車の故障知らずを喧伝することは大切だが、大切な技術として守ることも必要なのだろう。