タバコ広告規制

本日、EUは今月31日から新聞、ラジオ、テレビ、インターネット等の媒体を通してのタバコ広告を全面禁止にすると発表した。だが、街頭広告や映画の上映前の宣伝は続く。


この話題で思い出したが、映画上映前の宣伝は国民性を表しているように思う。ドイツの上映前宣伝は、ビール会社とタバコ会社が殆どで、どちらとも、ドイツ人の好む嗜好品だ。
ドイツ人は健康に余り気を使わなく、太く短く生きる人々が多い。健康を気にしてストレスを感じながら生きるよりも、体に害を及ぼそうが精神的に満足を齎すものを好む。この点では、健康ブームが沸き起こっているアメリカや日本とは一線を画している。


ドイツのタバコ喫煙率は男性が43%、女性が30%で(日本は男性が48%、女性が13%)、女性でもかなりの喫煙率だ。相対的に考えても、ドイツは日本よりも喫煙者が多く、喫煙者が幅を利かせている。
街角を眺めるにあたり、実際にはドイツ喫煙者は統計よりも多いようにも見える。逆に日本は統計よりも少ないと思わせる原因は、分煙が進んでいる為か。
ドイツでは街中のレストランでも分煙は殆ど行われておらず、歩きタバコも男女問わず行っている。「受動喫煙副流煙?何だそれは?」との意識を持つドイツ人は多い。この点では、日本政府の禁煙プロパガンダは成功したように思える。それとも、他人への気遣いを配慮し和を尊ぶ日本人なればこそなのだろうか。


タバコを吸うのは勝手だが、他人にも迷惑がかかるとの認識を忘れてはならない。タバコに対するドイツ人の寛大さには、閉口する。
「人だけではなく、タバコに対しても、ドイツ人は寛大だ」とも言えるが・・・。