日本の美

mensch2006-03-16

今、日本の美は世界を席巻している。日本美はシンプル・繊細・インテリのイメージを確立し、欧米のハイソサエティーやエリートに一目置かれた存在となっており、影響力は家具や建築や芸術や食べ物のみならず、化粧品やファッションにまで及んでいる。今回は、その中でも日本の女性美についてドイツでの現状を報告したい。
今、ドイツではハリウッド映画『Die Geisha』(日本名:さゆり、原作者アーサー・ゴールデン)が全国区のメジャーな映画館で放映されており、町の至る所に広告が飾られている。これらからも、日本に対するドイツ人の関心の高さが伺える。
歴史認識の甘さ、例えば第二次世界大戦辺りなのに、人力車が出たり、家元制の芸者が、身売りの子供だったりと滅茶苦茶な部分も多く『おしん』や『シンデレラ』の受け売りにも見えるが、原作者の芸者に対する洞察力は”欧米人にしては”素晴らしい。外国人の見る芸者=売春婦とのイメージではない本当の芸達者を少なからず表現しているからだ。
これは日本独特の文化であり、他のアジア諸国や欧米には無い文化で、中々理解しがたい。そもそも、芸者(芸妓・芸子)と遊女(娼妓・女郎)は異なる。生粋の芸者は話術と芸のみで生きていた。芸者は、日本独特の売春を生業としない高級クラブや多くのキャバクラにも通じる文化だ。対照的に反日中国人は、日本の芸者役を勤める事になった中国人女優に対し日本の売春婦を演じる事は国賊者であり最大の侮辱だと糾弾している。全く持って、反日中国人による日本文化及び歴史に対する認識の甘さには閉口する。
日本人では渡辺謙が出演しているが、オーデションに日本人が全く来なかった事も憂える必要がある。これは、日本が誇る奥の深い文化を表現した映画だ。中国人が主役を演じている現状を、日本人は真剣に捉えるべきだろう。ドイツ人が日本人の名前を中国人や韓国人と間違えないように、如いてはこれら民族を混同しないように願うのみだ。現状では、MR.DONGとの寿司屋があったり、YANとの寿司屋があったりと、日本文化は悲しむべきことに正しく認識されていない。
文化伝播力においてもアジア最大の力を有す日本。しかし、外務省に代表される日本政府による文化宣伝能力はアジア最弱だ。防衛においては能天気な回答をし、日本文化においては正しく伝えようともせず、在留邦人からも一昔前のお役所が海外に移っただけだと思われている。彼らは一体、何をしているのか、最近激しく疑問に感じる。
まぁ、日本愚宣伝能力だけは優秀なのだろう・・・。


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