ワールドカップと愛国心

よく見ると国旗の上下が逆・・・

ワールドカップ酣だ。日本の初戦は残念な結果であったが、ドイツはポーランドを下し決勝トーナメント進出となった。ドイツが土壇場で念願の一点を入れた時、町中が歓声に包まれ、至るところで花火が打ち上げられ、車のホーンが鳴り響いた。前回は日本がワールドカップを開催したがドイツの現状と比べるにあたり、日独の人々のサッカーや国に対する思い入れの違いを感じて仕方がない。日本はドイツと違い共催ではあったが、それにしても違いすぎるのだ。
日本が試合に勝った時、これほどまで町は歓声に包まれなかったし、試合中に静寂に包まれることもなかった。そして、街中の装いも全く違う。それは国旗の多さだ。日本ではワールドカップの時に日の丸を正月の時よりも多く見た記憶は無いが、ドイツでは至る所にドイツ国旗が掲げられ、多くの車は窓やアンテナに小さい国旗を取り付け靡かせながら走り、家の窓からも国旗が顔を覗かせている。関連グッズにしてもドイツの国旗をモチーフにしたものばかり目に付く(対照的に、日本の時はJFAとブルーしか記憶にない)。そう、ドイツ国中がパトリオットだらけになっているのだ(パトリオットは欧米では褒め言葉だが、日本では何故か了見の狭い人への貶し言葉としての意味を含んでしまうのは何故だろうか)。この、ドイツ国中が愛国主義に包まれるとの表現は言い過ぎではない。そもそも、ワールドカップ自体が国の名誉と誇りを賭けた国と国との戦いで、戦争の代償行動とも言えるからだ。これが、国別ではなく、各国の選手を割り振ってチームにしたら是ほどまでに盛り上がるのだろうか。例えば「ミヒャエル・バラックがいるからAチームを応援する。」とか「中田がいるからBチームに勝ってほしい。」となったとしたらどうだろうか。
人々はサッカーを通して自国を愛する心を実感し、自身も国旗を掲げ選手と共に自国と一体化する。その喜びを体験したいが為に応援するのではないだろうか。昨今、愛国心は危険だ等と妄言を吐いている左翼にも是非、ドイツでの現状を見てほしいものだ。彼らの極端な主張は、ワールドカップ愛国主義を育てるから危険だと言っている事と何ら変わりは無い。国内反日極左が愛してやまない隣国韓国の応援は、反日捏造歴史プロパガンダによる過激なナショナリズムに染まり凄まじい程の迫力だ。他国と比べるにあたり日本人はサッカー選手にしても、サポーターにしても愛国心が希薄なのは果たして良いことなのだろうか、それとも悪いことなのだろうか。何れにしても愛国心の欠如が国益を削いでいる事だけは確かだろう。
「サッカーにしても、経済にしても国が勝とうが繁栄しようが関係ないよ。要は自分だけが勝って繁栄すればいいんだ。最も、口実は世界平和と平等社会だけどね。」そんな反日極左の呟きが聞こえてこないだろうか。
自分の生まれ育った国と国旗を素直に愛す心と自分の生まれ育った国と国旗を恨み蔑む心、どちらが好感が持てて、健全な心に見えるかは言うまでもない。