日本車の隆盛とドイツ車の衰退

日本車がトップ5独占=独の顧客満足度調査
 【フランクフルト19日時事】全ドイツ自動車クラブ(ADAC)が19日発表した2006年の顧客満足度調査で、日本車がトップ5を独占した。それによると、1位がスバル、2位トヨタ、3位ホンダ、4位マツダ、5位ダイハツ。ドイツ勢はポルシェが6位、BMW8位と、2ブランドしかトップテン入りしなかった。 
時事通信) - 11月20日9時0分更新


自虐的日本人は上記の結果を見ても信じられない事だろう。私も過去に何度か紹介してきたが、ドイツにおける日本車の評価は諸外国と同じく非常に高い(唯一、三菱だけが低いのは言うまでもないが・・・)。今や、日本車の評価は自動車大国ドイツにおいても、地元ドイツ車を遥かに超えた評価を得ている。
日本企業の競争力は日本国内にいる日本人が想像する以上に高い。それは技術力だけではなく、マーケティングも同じくだ。更には、日本独特の文化力と相まって、日本の競争力は目下、敵無しだ。


確かに、コスト面では東欧、インド、中国等の新興国には適わないが、日本にはこれら国家が到底適わないコスト以外の付加価値を数多く有している。
新興諸国では今後、生き残りの為に更なる淘汰が始まるだろう。残念ながら新興諸国はコスト面以外の競争力が弱い。
これらを鑑みるにあたり、日本の隆盛は今後も続くように思われる。


日本が誇る競争力も元を辿れば、ある概念にたどり着く。それは”気配り”ではないだろうか。
日本人特有の、相手の顔色を伺う能力は、世界広しといえども、他に適う民族はいない。技術力の向上にあたっては、妥協しない精神が必要とされる。それには、顧客のニーズに対し先手を打って対応する気配りが必要なのだ。常に”EGAL”(どうでもよい)と考えているドイツ人技術者と、”相手は何を求めているか?”を考えている日本人技術者、どちらがよりよい発明をするかは明確ではないだろうか。


だが、日本人が仮に、この”気配り”を捨てたとしたら多くの諸国と同じ運命を辿ることだろう。この”気配り”とは即ち"和の精神”だ。
日本車の更なる躍進にあたって、現状での唯一の気がかりは、トヨタが中国に”和の精神”を教えられるか否かのみなのは言うまでもないが・・・。