中華思想を捨てられない永遠の眠れる獅子

歴史は繰り返す。しかし、全く同じ繰り返しではない、螺旋階段を昇るように多少趣を変えながら進んでゆく。それは、ファッションでも国勢でも同じだろう。
今の中国と清朝末期の中国が非常に似通っているとの事は、誰の目にも明らかであるが、今年末になってその兆しが少しずつ、顔を覗かせてきている。
この流れは、中国人に脈々と受け継がれる中華思想が消え去らない限り、変えられない事だろう。中華思想がある限り中国の発展は常に中途崩壊しかなく、それでも発展を望む場合は、嘗ての王朝の如く、異民族により支配され中華思想を中和するしかない。
中華思想に固持し、国連や米国に過去の異民族と同様の役割をさせるか、外圧を阻止して分裂するか、潔く中華思想を捨てるかの三通りの道しか、中国には残されていない。
だが、数千年の歴史を有す中華思想は、そう簡単には捨てられないようだ。
清朝末期の洋務運動は、中国国営企業を保護し、欧米からは技術だけを受け入れる体制であった。そして今現在の中国も国営企業の保護、外国企業の締め出しを本格化しつつある。


中国、外資優遇税制を転換 法人税率25%に統一2006年12月29日AOLNEWS

 【北京29日共同】中国の全国人民代表大会全人代=国会)常務委員会は29日、内外企業の企業所得税法人税)率を25%に統一する法案の審議を終え、来年3月の全人代に提出することを決めた。全人代で成立後、2008年にも施行される見通し。国内企業には減税になる一方、外資への一律優遇政策を転換、ハイテクなど重点業種に優遇を絞り込む。
 一定の猶予期間も設けられる見通しのため、日系大手企業に動揺は少ないが、賃金などコスト上昇と合わせて中期的には対中投資戦略に影響が出そうだ。(了)


その後、アジアにおける覇権(宗主権)維持を目論む清朝は、日本と日清戦争を起こし、敗北した。今の中国当局も、相変わらずアジアにおける覇権に拘っている。

尖閣有事で日米が初の演習 中国の武力侵攻を想定2006年12月29日AOLNEWS
 

日中などが領有権を主張する東シナ海尖閣諸島沖縄県)に中国が武力侵攻し、日米が共同で対処する想定の演習を、海上自衛隊と米海軍が11月に硫黄島(東京都)近海の太平洋上などで実施していたことが29日、日米の複数の関係者の話で分かった。
 陸自と米海兵隊は1月、米国で離島への武力侵攻や武装ゲリラの潜入に対処する共同訓練を行ったが、具体的に中国による侵攻を想定した大掛かりなシナリオに基づく日米共同の演習が明らかになったのは初めて。
 中国の軍事的台頭への日米の強い警戒感を浮き彫りにした形で、改善の兆しが見え始めた日中関係にも微妙な影響を与えそうだ。(了)

仮に、現代の中国が日本ではなくとも、台湾・インド・北朝鮮・ネパール等の周辺諸国との間に小規模な領土紛争が起きた場合、国連による何らかの制裁は避けられない。その危険を防ぐためにも、中国当局外資優遇に方向転換せざるを得なくなる。その場合、国内の愛国主義者達が愛国無罪を叫び、外国勢力排斥を強める恐れがある。このような状況下でも、中国当局は嘗ての反日のようにあからさまに排外勢力を支援できない。
この流れは、日清戦争後における列強勢力の中国進出、義和団の乱、光緒新政と似通っている。
反日を支援した過去とは打って変わった中国当局の反応に、中国民衆は怒りの矛先を外国から中国当局へ代え、暴動は各地に広がり、中国共産党は一気に瓦解するだろう。
清朝崩壊後では、孫文袁世凱の対立によって広東軍政府と多くの北洋軍閥が各地を支配する事となり、中国は群雄割拠の分裂状態に陥った。
中国は今後、数多くの激震が襲いそうだが、日本企業の危機管理能力は問題ないのだろうか。


中国人よ、目覚めよ。貴国は偉大な歴史と文明を有していた。だが、時代は変わった。世界最古の文化発祥バビロニアで生まれたハンムラビ法典は、最古の法典であり、誇るべきものだ。だからといって、現在も同じ法典を使ったらどうなるのであろうか?中華思想も同様との事実に早く気付いて欲しい。