日本の対外政策と和の思想


前回の“日本国内世論の中道化を危惧する在日コリアン”では、内政面における当面の懸案かつ、目下最大の勢力である在日朝鮮人及び反日帰化人についての対策を述べたが、今回は対外政策について考えてみたい。
従軍慰安婦捏造問題、南京事件捏造問題、中韓からのヴィザ無し渡航北朝鮮問題。問題は山積しているが、何れにおいても日本政府は何ら有効的な策を得ていない。日本政府の外交下手は今に始まったわけではないが、それは日本人独特の国民性、とどのつまり“和の思想”から生じているのかもしれない。今まで散々、和の思想を持ち上げてきたが、国際政治という戦場においては矢張り、隘路となるのだろうか。


確かに、日本国内の日本人同士であれば、和の思想は絶大な力を発揮する。平等意識、共栄共存は世界に誇れる思想だ。
それは経済面でも同じだろう。経済も戦争と似ているが、経済は、部下や身内の信用・信頼だけではなく“相手からの信用・信頼”も必要となる。これを失った場合、一挙に瓦解するとの点では、相手を陥れるだけの戦争よりも高度な戦略が必要とされるが、これについては和の思想が日本企業の躍進を支えている。


日本人特有の思想は、昔から何も変わっていない。儀式めいた関が原の合戦や、武田信玄上杉謙信川中島合戦からも分かるように、当時の日本では絶対有利な戦さにおいても敵を壊滅する事は無かったし、一揆や反乱に対する民衆弾圧を除き、民間人を巻き込む戦は殆ど無かった。
豊臣秀吉朝鮮出兵にしても当初は解放軍としての振る舞いをし、朝鮮民衆からは歓迎され、加藤清正朝鮮人が無闇に伐採した禿山に植樹をした。
対照的に、明軍は徹底している。明の前王朝は元だが、元軍は占領した都市が後方から反乱を起こす事を防ぐ意味と、モンゴル人自体が少数との理由から情け容赦なく占領した都市住民を虐殺しており、朝鮮も例に漏れず多くの住民が元軍によって虐殺された。だからこそ、少数でも世界帝国を築けた。次王朝の明軍も素行は元軍と殆ど変わらなかった。むしろ、卑賤・匪賊と蔑まれ、ならず者や傭兵の集まりだった明軍の方が元軍よりも残虐だった(これらも日本の仕業にされているが・・・)。残酷と言われた信長でさえ、明軍や元軍の行動を見たら卒倒した事だろう。
秀吉は敵兵の死を簡単に確認するために切り取った鼻を証拠とさせたが、その鼻を耳塚として丁重に祀った。かつての元寇における元軍側死者を円光寺に祀った北条時宗も同じだが、憎むべき敵すらも丁重に葬る思想は日本独特のもので、中韓には全く無い。武士道が和の思想に通じる所以でもある。


秀吉軍は絶対有利にも拘わらず、明と50日の停戦協定を結んだが故に、明軍の力を回復させてしまった。近年の大東亜戦争にしても、朝鮮出兵と同じように意図的な失敗を犯したと言っても過言ではない。

真珠湾攻撃アメリカ側が事前に察知していたが、日本軍は真珠湾の軍艦と航空機だけを攻撃し、兵站施設を攻撃対象にしなかった。この時に兵站施設を完膚なまでに叩き、訓練中の米軍空母二隻を迎撃していれば、日本は大東亜戦争に勝利したか、少なくともアメリカと対等な和議を結べただろう。同じような失敗は珊瑚海海戦でもしている。日本軍は海戦に勝ったが、肝心のニューギニアポートモレスビー上陸を断念した。
支那事変も同じくだが、本当に南京事件に代表される行為があったのなら、日本軍は簡単に食料や武器を現地調達でき、中国軍勢力の補給も壊滅でき、中国を簡単に支配下に置けただろう。無論、従軍慰安婦も必要ない。
日韓併合にしても、朝鮮に本土以上の莫大な投資などせず、その投資を軍事費に当て、単なる軍事駐屯地にして、嘘偽りなく朝鮮人を強制労働、強制移住させていた方が日本国の国益につながっていただろう。
ソビエトに対しても、日ソ中立条約を金科玉条の如く信じ、ソビエト軍による満州侵略という悲劇を齎した。その時の在留邦人に対する残虐極まりないソビエト軍の悪行、その後のシベリア抑留、北方領土問題。反戦運動家が工作員と言われる所以でもあるが、平和ボケした現代日本人は、これら結末を直視出来るのか。


大東亜戦争における捕虜の扱いにしても日本は寛大だった。国際法を遵守し、日本は文明法治国家であると世界的に喧伝する意味合いもあったが、和の思想に追う部分が大きい(朝鮮兵士の一部暴走は除く)。日本兵を犬畜生以下に扱った英国軍や、降伏した日本兵に対し国際法を無視して虐殺し玉砕したと捏造する米軍や、数多くの日本兵捕虜を陰惨に屠殺し、一部の捕虜を洗脳し反日に仕立て上げる中国軍とは次元が全く違う。

日本軍は情けや道理で相手を懐柔するが、中国や米国に代表される数多の外国軍隊は恐怖や裏切りで相手を蹂躙・服従させる。通州虐殺事件に代表される中国軍による残虐極まりない在留民間邦人に対する陵辱虐殺は、何だったのか。アメリカ軍による非人道的な都市空爆や原爆は何だったのか。この違いは甚だ大きい。


外交は平和的な戦争だ。外交が下手な国家は相手国家に見下され、結局は外交で蹂躙されるか、本物の戦争で蹂躙される。曖昧で消極的な日本が、外交でも実際の戦争でも生き残れる訳が無い。
戦争を防ぐためにも、外交においては常にアピールが必要となる。


結果は既に出ている。今の日本を見るがいい。軍事では米軍に依存し、歴史問題では中韓の捏造に譲歩し、国内の反日勢力にすら対抗出来ない。
だからといって和の思想を捨て、中国や米国の様に狡猾な戦略や残忍な計画を練ることは日本人には不可能だろうし、そこまで落ちぶれるのも良心が咎めるだろう。
では、どうすればよいのか。これは、和の思想を如何に活用するかに掛かっている。だが今の日本は、全く活用しきっていない故に隘路に陥っている。


世界における日本人の評価は非常に高い。物静かで協調性があり、理解力があるとの評価だ。こういった評価は、確実に親日派を育てる。世界における中国人や韓国人はどうだろうか。残念ながら彼らは日本人とは全く逆で、極東アジア人の評判を可能な限り貶めている。
中朝韓以外のアジア諸国親日であり、欧米においても同じくだろう。しかし、日本人の誠実な言動だけで親日派を増やすのは限界がある。


では、他に何があるのか。世界第二位の経済力だろうか。だが、金では顔が全く見えず感謝されないとの事は、中国へのODAIMFにおける韓国への援助、国連分担金でも証明されている。


では、何か。それは、日本の現代文化ではないだろうか。アニメ・ゲーム・ファッション・ヴィジュアル系音楽等は世界において日本の独走状態で、親日派育成に大いに貢献している。たかが若者文化と馬鹿にしてはならない。これらによる影響力は、日本人の想像を遥かに超えている。日本文化が規制もしくは禁止されている中韓で、反日が生じるのも致し方のない事か。


国策の一つとして、現代文化の輸出を推進するのはどうだろうか。日本の好景気と円安は、打って付けの機会ではないだろうか。アニメーターの薄給を考慮すると、出来うる事なら開発援助も必要だろう。国家が文化産業へ援助しても一向に発展しない中韓の例を見る限り慎重にすべきだろうが、日本は中韓とは違う。制限付の助成金程度は必要なのかもしれない。
賄賂や人海戦術や軍事力ではない日本特有の平和的手段は、大いに活用すべきだろう。これこそ、真の大東亜共栄圏、和の思想拡大ではないだろうか。


米軍に頼らない日本独自の軍事力による後ろ盾は絶対条件だが、真実の歴史検証と広報、現代文化の輸出促進、これらを持ってすれば、外務省が無能でも日本の外交政策は大いに有利に運ぶ事だろう。はてさて、外務省の影響力は、日本の現代文化以下なのだろうか。


イ、軍事力
ロ、真実の歴史検証と広報
ハ、現代文化の輸出促進


こう並べると意外と単純そうだが、まずは国内反日売国勢力の説得懐柔(“される”のではなく、“する”が大前提)が先だろうか・・・。


【ワシントン29日共同】信頼度、日本が米中上回る 世界16カ国の世論調査