ドイツにおける和太鼓人気

mensch2007-06-06



和太鼓は世界的に人気だが、その中でもドイツは引く手数多の状況となっている。公演回数が一番多い国がドイツとの和太鼓グループも多く、日本よりも盛況があるようだ。
私の町にも、一年に4回位は様々な日本の和太鼓グループが演奏の為にやってくる。
来独している和太鼓グループは、倭(ヤマト)、TAO、GOCOO、鼓童鬼太鼓座(オンデコザ)、祭音(マツリネ)、ひびき会、あずみ野、鬼島(キジマ)太鼓、松村組、山田太鼓、江川太鼓、その他諸々・・・と数え上げたらきりが無い。
その影響か否か、ドイツでは和太鼓学校やドイツ人だけの和太鼓グループが数多く存在しており、既に市民権を獲得している。


では何故、ドイツにおいて和太鼓が人気なのか。
それは、ドイツ人と日本人の共通概念が齎しているのではないだろうか。和太鼓は原始的な楽器に分類し、世界各地に似たような楽器が存在するが、ここまで綺麗な音を響かせ形式だった太鼓音楽は他にない。
ドイツ魂の根底は、騎士道精神とも言われている。大和魂の根底もまた武士道精神と言われている。太鼓は戦国時代の陣太鼓の様に、時には精神を高揚させ、時には落ち着かせ、武士階級にも持て囃された。
ドイツ人は無類の侍好きだ。侍の鎧兜を手作りする同好会も数多い。更には、無類のネイティブアメリカン(インディアン)好きだ。さて、侍やインディアンに通じるものは何なのだろうか。質素倹約、秩序、道理、協調、こんなところか。そして和太鼓の存在からも、これら概念を感じ取れないだろうか。
日本の伝統文化には、現代ドイツ人が見失ったドイツ人的価値観に近いものが数多くあるのだろう。


和太鼓一つを取り上げるだけでも、日本人とドイツ人の共通性を見出してしまう。
確かに、日本人と全く同じ国民性を有す国民は他には無い。韓国や中国などは、近くても日本と正反対だ。
世界広といえ、“あえて”日本人と“似ている”国民を探せと言われたら、ドイツ人位しか見当たらない。
ドイツは常に日本に熱い視線を注いでいる。日本も、共通点の多いドイツにもっと目を向けるべきではないだろうか。


余談になるが、インパクトなら褌よりも武者姿での太鼓の方がドイツ人に受けそうだ。軽量な鎧なら可能だろうか。
ネイティブアメリカンによる路上演奏も民族衣装の時は、客の入りが違う。

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