いつか来た道


外相・岡田は総理・鳩山以上に大日本帝国及び大東亜共栄圏を実現させたいのかもしれない。彼は東アジア共同体へのアメリカ加入構想を頑なに拒んでいる。
更には、天皇陛下に対する彼の発言からも読み取れる。


天皇陛下のお言葉に岡田外相が意見 2009.10.23 産経新聞

 岡田克也外相は23日午前の閣議後の閣僚懇談会で、国会開会式での天皇陛下のお言葉について「陛下の思いが少しは入った言葉がいただけるような工夫を考えてほしい」と述べ、宮内庁にお言葉の見直しの検討を求めた。首相官邸で記者団に明らかにした。
 岡田氏は「大きな災害があった直後を除き、同じあいさつをいただいている。国会に来ていただいているのだから、よく考えてもらいたい」と語った。天皇陛下のお言葉をめぐり閣僚が意見をするのは異例。
 平野博文官房長官は同日午前の記者会見で、岡田氏の発言について「(内容について)具体的な説明を避けるが、ご意見は承りました」と述べた。


天皇陛下が政治的な場面で持論を出されないのは日本国憲法上で国政に関する権能を有しないとはっきりと明記されているからだが、今回の天皇陛下のお言葉も過去と同じく内閣府・総務官室が作成しており、天皇陛下ご自身や宮内庁が作成したわけではない。天皇陛下の公的言動は全て、内閣の助言と承認が必要となっている。
先帝陛下の有名な口癖「あっそう」も、政治的な発言をしてはならない、影響力を持ってはならないとのご配慮からだった。


そのお言葉に対し、外相・岡田は「陛下の思いが少しは入った言葉がいただけるような工夫を考えてほしい」と述べたが、天皇陛下に政治的権限を献じようとしているのだろうか。しかし、彼は閣議に参加しているわけだから、工作としては浅はかすぎる。


外相・岡田の発言によって中国共産党だけではなく、能天気な左翼さえも敵にしてしまった民主党だが、残る支持者は民主党信者と彼の国の利権者だけになってしまった。実際に、彼の国の出身者が多い街宣右翼は沈黙している。
嘗て、天皇崇拝主義者の安重根日韓併合反対派の伊藤博文を暗殺し、日韓併合の歯車を動かした。彼の国の帰化人や、家系の人々が多い所為か、現政権のメンタリティは、彼の国に近い。


では何故、大日本帝国の遺志を継ぐ現政権は、左翼に支持された大日本帝国と違い、左翼の敵になってしまうのだろうか。


大日本帝国時代、即ち戦前の左翼は、戦後の左翼のようにGHQの自虐史観に染まってはいなかった。当時の左翼は、大日本帝国主導の国家社会主義を理想とし協力し、大日本帝国と共にアジアの為に奮闘していた。


政治的影響力を持つ左翼の内情は、戦前と戦後で大きく異なる。戦前左翼の中心は社会主義者であり、戦後左翼の中心は共産主義者(コミュニスト)だ。しかしながら、戦後左翼はアメリカによって生かされてきた犬、似非共産主義者、似非左翼ともいえる。


赤狩りを敢行し民主主義を標榜するアメリカに占領された日本が生き残るには、アメリカに媚を売るしかなかった。故に、戦前の国家社会主義ファシストと糾弾する必要があった。
共産主義者達にしても、社会主義者と違い戦前・戦中は反政府分子として投獄、監視対象となっていたのだから、大日本帝国ファシスト国家と定義するのは当然のことだった。
共産主義者達はGHQによって解放され、政治や教育の中枢に送り込まれ利用された。助けてもらった関係上、あからさまにアメリカを批判し、共産主義国家を賞賛できない鬱積はあったが、戦前の日本だけは戦後一貫して叩け、アメリカも大いに協力した。


当日記内:マスコミとGHQとコリアン


そんな現存の左翼が、大日本帝国の遺志を継ぐ現政権に賛同する筋合いは無い。


大日本帝国時代に先帝陛下に軍部の権限強化を認めさせた軍首脳陣と同じく、民主党天皇陛下のお墨付きを求めている訳だが、果たして彼らの望みどおりに大日本帝国大東亜共栄圏は実現するのだろうか。
“いつか来た道”の実現は残念ながら、現政権への協力者が日を重ねる毎に減っている現状では、夢物語としか言いようが無い。


当日記内:大日本帝国の遺臣