日本のそれよりも辛いワサビ風味のポテトチップス

ChioChips WASABI



日本食の世界への拡散は、留まるところを知らない。ドイツでもブームと言うよりは定着しつつある。
大型スーパーにはアジア食材とは別に日本食材コーナーがあることも多く、月桂冠などの日本酒も手に入る。NISSINの『カップヌードル』や『出前一丁』は一般に浸透しており、『NISSINヤキソバ』もまた人気商品となっている。
『NISSINヤキソバ』だけではなく、二倍くらいの価格(1〜1.5EUR)の『NISSINヤキソバ・デラックス』もヒットしている。デラックスには具も付いており、味は日本で売られているインスタント・ヤキソバと同様に美味しく、更にはカレー味やチリ味など日本ではあまり見られない風味もある。



リンク:NISSINラインナップの一つ、アジアンヌードル(Nissin Foods Deutschland)


ポテトチップスにも、日本の食文化が侵食してきた。最近では各社がワサビ味のポテトチップスを商品化しており、日本よりもワサビ味が多いのではないかと錯覚してしまう。
もちろん、日本の方がポテトチップスでも様々な風味があるのも事実。ポテトチップスといえば、基本は塩とパプリカで、少しバリエーションがあってもチリかザワークリーム程度しかないドイツで、ワサビ味がそれらに次いで商品化されていることから、如何にワサビがドイツ人に受け入れられているか窺い知れる。
今年に入り、Chio(チオ)というドイツの食品企業がワサビ味のポテトチップスを大々的な宣伝のもと、販売開始した。Chioのワサビ味ポテトチップスは、他社とは違い、かなり鼻にくる。
最近では、米企業のプロクター・アンド・ギャンブル がドイツでもPringlesのワサビ味を売り出したしが、Chioのワサビ味はPringlesとは比較にならないほど辛い。


リンク:ChioChips Wasabi Island(同社のゲームサイト)


ドイツでは何故かワサビ豆菓子も人気だが、日本のワサビ豆菓子よりも非常に辛い。今回新発売したChioチップスは、ドイツのワサビ豆菓子と同レベルの辛さを有している。辛いものをあまり好まないドイツ人が多いが、ワサビの辛さに関しては、日本人と同じか、日本人以上の耐性があるのかもしれない。



REWE JAPANS HERZ(REWEのワサビ味ポテトチップス)
こちらはマイルドで日本人にも合う味


そんな中、ドイツの巨大チェーン・スーパーrealでは全国規模で日本食フェアが行われた。
以下、宣伝文句と広告

日本から美味を


例えば海苔など、日本人は海産物を好んでいます。日本には、寿司やワサビやガリなどの食材があり、美食で知られています。醤油は塩分も控えめで非常に価値があり、特に照り焼きや刺身に合います。大豆から作られた豆腐もまた貴重なタンパク源で、煮たり焼いたり、揚げたり、網焼きやデザートとしても提供できます。


広告ではお決まりの寿司だけではなく、天ぷらや讃岐うどんも掲載されている。同スーパーでは森永製菓の豆腐を販売しているが、最近ではヤクルト、チョーヤ、味の素、キッコーマン、日清、グリコ等、多くの日本企業の食品がスーパーに普通に並んでいる。
しかしながら値段は高い。通常、アジア食材店の日本食材は日本の二倍から三倍位の値段だが、ドイツのスーパーでは四倍以上の値段になっている。
それでも、倹約家が多いドイツで売れているのだから、日本食は相当な人気なのだろう。


中華料理や韓国料理は海外へ飛び立った中国人や韓国人が盛んに広めているが、なかなか市民権を得られない。日本人が広めたわけでもないのに、世界に広がる日本食の魅力は日本人が想像する以上なのかもしれない。


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