パフォーマー菅


時事ドットコム:「これまでは仮免だった」=これから本番と決意強調−菅首相

菅直人首相は12日夜、都内で開かれた自身の後援会会合に出席した。出席者によると、首相はあいさつで「(首相就任から)半年たった。これまでは『仮免許』だったが、これからが本番で、自分の色を出していきたい」と決意を語った。自らの政権運営を自動車運転の「仮免」に例えたような発言は今後、与野党の批判を招く可能性がある。
 一方、首相は今年の漢字として「行(ぎょう)」を選んだことを挙げ、「修行の行、有言実行の行(こう)だ。これからも行という字を大事にしていく」と強調した。会合には民主党小川敏夫法務副大臣大河原雅子参院議員、都議や市議ら約500人が出席した。 (2010/12 /12-22:37)


時事ドットコム:「仮免許」発言で釈明=菅首相

 菅直人首相は13日夜、政権運営をめぐり「これまでは仮免許だった」とした自らの発言を野党が批判していることについて、首相官邸で記者団に「これからしっかり菅カラーを打ち出していこうという気持ち(の表れ)だ」と釈明した。 (2010/12/13-20:48)


彼の口の軽さ、無責任体質は今に始まったわけではない。
1996年のO157集団発生時に橋本内閣の厚生大臣だった菅は、安直にもカイワレ大根が原因の可能性が高いと発表し、結果として多くの農家や業者を倒産させ、自殺者まで出してしまった。菅は記者会見でカイワレ大根を食べるパフォーマンスをして安全を訴えたが、農家や業者は風評被害を受けたとの事で国を訴え、高裁で国は敗訴した。


自身の年金未納問題では、何故かお遍路パフォーマンスをしたが、愛媛県松山市の五十三番、円明寺で止まったまま。
国民は、お遍路をやらせるために菅に投票した訳ではない。真っ当な政治家であれば、政治家を続けるか政治家を辞職してお遍路に専念するかの二者択一になりそうなものだが、何をやるにも斜め上発想で中途半端。


今回の「仮免許」発言に対して“謝罪”ではなく“釈明”で済まそうとする菅は、事の重大さすら分かっていない様子。予定調和の流れとはいえ、一国の総理としては何とも情けない。
本来であるならば日本一忙しい職に就いている人間のはずだが、不思議なことに、徹夜でインターネットの囲碁ゲームに興じ、総理車ではしご酒の日々を送っている。
こんな発言をしているようでは、囲碁ゲームとはしご酒が原因で国会で居眠りしていると思われても仕方がない。



衆院予算委員会に臨む菅直人首相=15日午後、国会・衆院本会議場(酒巻俊介撮影)
菅首相、補正予算採決直前の委員会でも居眠り  2010.11.16 01:17  産経新聞



仮免許との表現から、菅は未だに政権運営を“長い目”で見て欲しいと思っている事が分かる。
多くの民主党シンパも同様に“長い目で”との呪文を唱えていたが、国民に対する効力は尽きた。そもそも、“長い目”で見ている猶予は政権交代時から日本には無かった。
与党は未経験だからとの言い訳もあるが、民主党には当の菅はもとより総理大臣経験者を筆頭に、閣僚経験者が多く存在する。小沢一郎渡部恒三羽田孜西岡武夫、石井一、江田五月藤井裕久田中眞紀子等々、彼らは一体、閣僚時代に何をやっていたのだろうか。それとも、彼らも仮免許だったのだろうか。
もっとも、百歩譲って政権運営に仮免許があるとしたら、それは野党の影の内閣(シャドー・キャビネット)に該当するものであって、与党・内閣ではない。


更には、菅が総理の椅子を軽く見ている事も分かる。しかしながら、総理の椅子は菅が思うような教習車の運転席ではない。総理の椅子は、F1のコックピットに他ならない。
例えば、F1ドライバーが同じように「F1参戦から半年たった。これまでは『仮免許』だったが、これからが本番で、自分の色を出していきたい」 と言っても、スタッフは支えてくれるのだろうか。


F1ドライバーは、菅と違って命を懸けており常に本気だ。その中でも、日本人としては音速の貴公子、アイルトン・セナが忘れられない存在か。
彼は、以下の言葉を残している。


「僕達はいつも限界で闘っている。マシンも人間もだ。それがモーターレーシングであり、F1なんだ」 【アイルトン・セナ研究所より】


彼は上記以外にも「2位になるということは敗者のトップになるということ。勝つというのはドラッグみたいなもの・・・。状況がどうあれ2位や3位じゃ満足できない」【アイルトン・セナが残した名言  F1 特集 ESPN F1より】 との言葉も残している。
蓮舫事業仕分けで「2位じゃダメなんですか?」と言っていたようだが、残念ながら、国際社会は初心者ばかりの自動車教習所の練習コースでもなく、譲り合い精神が重要な公道でもない。百戦錬磨の猛者もいれば、因縁の敵もいるF1サーキットそのものでもある。
セナはチームメイトであってもライバル視し、奮闘した。アラン・プロストとの壮絶なバトルは忘れられない。さながら、アメリカは日本にとってのアラン・プロストといったところか。
日本にとって、明確な敵であるロシア・南北朝鮮・中国などに対し、管のように譲ったり戦略的互恵関係などのたまっていたら、F1の世界だったら消え去るしかない。


アイルトン・セナが生きていたら、菅にセナの爪の垢でも煎じて飲ませたい。
名言を残す偉人たちとは正反対に、菅を筆頭に迷言ばかり残す民主党議員たちだが、一応ながら総理の椅子に座っている菅には、汚名返上のチャンスがある。ここは一つ、カイワレ大根を食ったように記者会見で麻生元首相の爪の垢でも煎じて飲んでみたらどうだろう。歴代最悪の首相としてではなく、パフォーマンス大臣として名を残せるのかもしれない。
麻生元首相もF1ドライバーと同じく、常に本気だった。


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10月8日に公開されたアイルトン・セナ生誕50年記念・ドキュメンタリー映画アイルトン・セナ 〜音速の彼方へ 』の試写会で佐藤琢磨・元F1ドライバーが、セナについて、「今のエンジニアは、マシンのすべてを把握していてマシンのパフォーマンスを常に100%に近づけるけど、昔は、ドライバーの腕次第でマシンのパフォーマンスは違った。当時、セナだけが100%近くのパフォーマンスを引き出せていたと思う」と語った。


意味も印象もだいぶ違うが、菅も100%近くのパフォーマンスを引き出せるように思える。パフォーマーとしての菅はまだ、これからだ。


菅首相、硫黄島を訪問=遺骨収集活動を視察 2010年 12月 14日 時事通信社


靖国神社すら参拝しない菅が、最新のパフォーマンスを披露した。単なる観光目的と思われても仕方がない硫黄島訪問は、国民のみならず英霊さえも愚弄する。今現在、トップを走るパフォーマー、鳩山の背も近い。


鈴鹿サーキットでセナのドキュメンタリー映画日本初上映 オリコン 10月8日(金)



2010年10月8日(金)より全国公開 1994年にレース中の事故で他界したF1ドライバーアイルトン・セナの実像に迫るドキュメンタリー。天性のドライビング・テクニックと甘いマスクでファンを魅了し、その裏に秘めた闘志で数々の名勝負を繰り広げ「音速の貴公子」の愛称で親しまれた。その栄光の軌跡と知られざる葛藤(かっとう)を、彼自身へのインタビューやレース関係者、家族の証言を基に浮き彫りにする。ふんだんに盛り込まれた大迫力のレース映像や、貴重なプライベート映像の数々は必見。配給:東宝東和オフィシャルサイト http://senna-movie.jp/ (C) 2010 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. Photographer:Angelo Orsi