異質で危険な国・ロシア

ロシア:日本人男性、遺体で見つかる バイク旅行中被害か 毎日新聞 2012年05月23日

ロシア東シベリア・ザバイカル地方の捜査委員会は23日、身体をナイフで30カ所以上刺されたとみられる日本人男性の遺体が同地方で見つかり、殺人事 件として捜査を始めたと発表した。男性は所持していたパスポートの情報から東京都江戸川区の大仁田耕一さん(30)とみられ、ハバロフスクの日本総領事館 などが身元確認を進めている。
 捜査委員会によると、男性の遺体は現地時間の22日午前9時(日本時間同午前8時)ごろ、同地方西部ヒ ロク地区の主要街道から約500メートル離れた地点で発見。遺体の近くにはオートバイのほか、現金やテントなどが残されていた。バイク旅行中に被害にあっ たとみられる。(共同)


未成年の頃、月刊誌“オートバイ”で海外ツーリングライダーの中では有名な賀曽利隆氏のバイク世界横断記事を楽しく読み、大型二輪免許 まで取得した身として、他人ごととは思えない。


日本人ライダーによるユーラシア横断となると物珍しく思えるが、結構存在しており、日本からユーラシア横断も多いが、ヨーロッパまで船や飛行機で輸送もしくはヨーロッパで購入し、日本までバイクで帰国との人も少なからず存在しており、資金力と行動力と時間があれば不可能ではない。


殺害された男性のブログは5月16日付けで終わっているが、アップされた写真を見ると、写真撮影用の機材もあってか荷物の量が半端ではない。
賀曽利隆氏は野宿する場合、テントではなく、寝袋とシートのみ。これは余計な荷物と減らすとの意味もあるが、人目に付かなくなるとの効果もある。しかし、ロシアでの野宿は可能な限り避けた方が良い。
今回の日本人男性の遺体はテント内で発見されたようだが、テントにバイク、大量の荷物で目立たないようにするのは不可能に思える。
90年代の賀曽利隆氏の記事でもロシアは危険な地だったが、ロシア経済が不景気の今は更に危険になっている。
ダカールまで行く予定でアフリカでの治安を気にかけていたようだが、ロシアに対してはどのような対策を取っていたのだろう。


現金、パスポート、カメラ、バイク等は一切盗まれていないことから、恨みか異常者の犯罪とおもわれる。異常者ではなければ、恨みとなるが、ロシア滞在僅か数日で殺されるほどの恨みを買うことはあるのだろうか。よって、一番の可能性は、極右思想を持った人間の犯行となる。


4月と5月のロシアは、外国人にとって特に危険な月で、4月20日ヒトラー生誕日や5月9日の第二次世界大戦戦勝記念日によって、極右勢力の外国人排斥が活発化する。ロシア東部では旧ソビエト圏からの出稼ぎが増えておりロシア人から敵視されつつあるが、中国人の流入は更に激しく、日本人と中国人の区別が出来ないロシア人にとって日本人も憎悪の対象になるのは当然の流れといえる。
民主主義国家のスペインでさえ国内紙で“豚”表現される中国人が、ロシアでどう見られているかは想像に難くない。


経済危機の八つ当たり? スペイン紙が中国人をブタ扱い=中国 2012/05/21(月)  サーチナ

中国国際放送局は21日、スペインの国内紙が中国人移民を「ブタ」と称して批判する記事を掲載したことを伝えた。


  スペイン国内紙「デルタ通信」(El delta noticias)は19日、「中国ブタ」というタイトルの評論記事を掲載。お金のためなら命を惜しまない中国人が作ったニセモノで世界経済が乱れたとしたほか、中国人がスペイン領土に侵入して資源や財産を拝借して店を構え、その稼ぎを中国へ送り込んでいるなど痛烈に批判した。
(以下略)


第二次世界大戦末期、満洲樺太やベルリン・東方ドイツで、婦女暴行や民間人虐殺を躊躇なく行ったロシア人兵士達。
現代では戦勝国史観によってナチスホロコーストばかりが糾弾されているが、ロシアのポグロムは更に酷かった。ポグロムとはロシア語で破壊との原義だが、ロシア人によるユダヤ人虐殺を意味している。ユダヤ人の苦難は帝政ロシア時代からスターリン時代までも及び、特にスターリン主導によるユダヤ人虐殺、強制収容所送りは凄惨さを極めたが、今では闇に葬り去られている。
ロシア人の民族性は、今も変わっていない。ロシアの極右勢力であるネオナチによる外国人暴行や殺害は今も、後を絶たない。
ヒトラーに劣等民族とされ何千万人も殺されたロシア人の子孫が今、ナチスを信奉している。ロシア国内にネオナチは六万人以上存在し、世界中のネオナチの半分にも及ぶが、歴史を知っていたら浅はかな衝動に過ぎないと分かるはずだ。


ネオナチといえばドイツと思われがちだが、ドイツはナチスドイツ時代の反省もあり戦後教育によって外国人差別は絶対に良くないことと植え付けられており、対照的に第二次世界大戦戦勝国であるフランスやイギリスで、ドイツには無い差別感情を受けることもある。
ドイツのネオナチが敵視しているのは基本的にドイツ全人口の10%をも占めるトルコ系であり、ロシアのように他の有色人種が敵視されることは少ない。


極右勢力だけではなく、様々な危険性をロシアは孕んでいる。プーチンが再選し、ロシアの独裁体制は一層強化される。KGBの後継たるFSBの存在もあり、外国人にとっては気が抜けない。チェチェン問題も燻っており、爆弾テロの脅威が常につきまとう。
最近では5月10日にジャワ島でロシア旅客機が墜落し乗員乗客45人全員が死亡しており、ロシアの飛行機も恐ろしい。モスクワ経由のアエロフロート は格安だが、乗りたいとは思わない。


ドイツ人から見ても、ロシアはヨーロッパではなく、ロシアでしかない。ロシア人はヨーロッパ人ではないと思う人も多い。ドイツ人はロシア人やポーランド人と間違えられるのを、日本人が中国人や韓国人と間違えられることと同じくらい嫌がる。
ドイツではロシア人の蔑称であるRUSSKIとの表現があるが、政治家や資本家は別として、ロシアに対する民間の感情は芳しくない。


日本よりも治安の良い国は存在しないが、平和ボケした日本人が何とか旅行できるのは、西ヨーロッパか台湾くらいだろうか。
昨今の円高で日本から海外への旅行者が増えており今後、同様な事件が起こらないとは限らない。日本からのユーラシア大陸横断を止めろとは言わないが、ロシアだけではなく中国や韓国など最初に渡航する地域は、治安が悪く反日民度の低い国家しかない。JETROや大使館関係者は、もっと日本国民に真実を伝えるべきだが、マスメディアが韓流だの中国経済だのと煽り、ロシアといえば北方領土問題だけとの状況では、無理な話か。



国後島でロシア化事業が進む中、生活への不満も広がっています


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