アンチ・ヒトラーの正義とは

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空虚な正義感に燃えた過激派は、果たして正義の味方と言えるのだろうか。今月5日に開館したベルリン・マダム・タッソー蝋人形博物館のヒトラー蝋人形が初日から姿を消すこととなった。



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先週土曜、開館直後の朝10時に来場客である41歳の男性が学芸員の制止を振り切り、一人の学芸員女性に怪我をさせ、テーブルに飛び乗ると「戦争が再び起きてはならない!」と叫びヒトラー蝋人形の首をもぎ取った。被害総額は20万EURだという。彼は警察に器物破損と傷害容疑で逮捕された。



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平和主義者とは名ばかりの行動だが、自身の信じる正義の為なら何をしてもかまわないのだろうか。確かに、ユダヤ人団体からの抗議は開館前から有った。しかし、その正義は、果たして絶対正義なのだろうか。
今回の犯行が如何に浅はかな動機で狂信的であるかは、彼がヒトラーの暗黒面だけしか捉えていないとの事もあるが、彼の発した「戦争が再び起きてはならない!」からも分かる。
武器商人ならまだしも、多くの一般人は戦争を望んでいない。だが、自国が他国に陵辱される危機に直面して、止むを得ず防衛戦争をする事もある。彼は、戦争は駄目だからと言って武器を投げ出し、敵国兵士に陵辱されたいのだろか。自身だけならまだ良い。愛する人が敵国兵士に陵辱されても、まだ戦争をしてはならないと嘯くのだろうか。それは詭弁に過ぎない。寧ろ、それこそ許されざる言動ではないのだろうか。


毛沢東スターリンは、ヒトラー以上の虐殺独裁者として有名になりつつある。
近年のロシアではフルシチョフスターリン批判以降、流石に盲目的なスターリン信仰は無くなったが、中国では未だに毛沢東が信奉されている。今回の事件と同様な事が中国でも行われたらどうなるのか。毛沢東の写真を天安門広場で燃やしたらどうなるか。その代償として周りの中国人から撲殺されても仕方が無い。それほどまでに、毛沢東は絶対崇拝対象となっている。
独裁者に対し批判的な彼も、妄信的な中国人民も、結局は同じ穴の狢に過ぎない。どちらも、自分の信じるモノを絶対正義として譲らないからだ。


今更言うまでも無いが、戦争とは一方的なものではない。ドイツが何故、第二次世界大戦に突き進んだのか。これは単なるヒトラー個人の支配欲ではない。東欧各地に残り虐げられていたドイツ民族救済、独裁残虐国家であるソビエトの西進阻止、第一次世界大戦敗戦での多額の賠償金や制裁による国民の不満、様々な要因が重なっての結果だ。戦争はヒトラー一人で出来るものではない。それこそ、特に現代の戦争は国民一丸となった総力戦だ。


今のドイツは、10年以上前の日本に類似している。当時の政治家は、「従軍慰安婦は無かった」や「南京大虐殺は大嘘だ」と言っただけで朝鮮人団体から抗議の嵐が起こり首が飛んだ。
対照的に今では多くの政治家が口にするが、首が飛ぶ事も謝罪する事も無い。それに対し、朝鮮人団体や反日工作員は、ただ闇雲に中身もなく「右翼だ!」と吼えるだけで、影響力も無くなった。


嘗ての日本の様に、昨今のドイツも聊か変化の兆しがある。ヒトラーの功績を認めるべきではないかとの動きだ。知識人からも出てきているが、過去に当日記で取り上げた女性キャスターやディレクターの辞任騒ぎからも分かるように、まだまだ弾圧は強い。


当日記内:現代ドイツのタブー、ホロコースト再検証


この様な状況下だがドイツの知識人だけではなく、一般ドイツ人も徐々に封印を解きつつある。もしかしたら、彼らは昔からヒトラー絶対悪に疑問を持っていたのかもしれない。
ドイツ人にヒトラーの話題を出し、こちらから彼の功績を話すと、多くのドイツ人は更迭された女性キャスターが言った事と同じ内容を知っており、反論しない。多くのドイツ人は彼の功績も認めるべきだと思っている。
更には、WW2時のソビエト軍による蛮行は一般日本人よりも詳しい。彼らの目には、ヒトラーソビエト軍も同じに見えるのかもしれない。
では、公で話すべきだと論ずると彼らは一様に、ヒトラー問題に関してドイツ国内には言論弾圧があり、ドイツ人として彼を公で肯定する行為は出来ないと言う。
だが、悲観する必要は無い。今の日本と同じく真実は此処ドイツでも徐々に広まりつつある。


今回のヒトラー蝋人形は、ベートーベンやビスマルク等のドイツが誇る偉人と並んで展示されていた。BILDサイト上のヒトラー蝋人形展示可否投票は7日に投票受付を終了したが、展示賛成が77%、展示反対が23%と賛成票が反対票の3倍以上だった。投票総数も分からず、組織票を考慮したとしても、差は非常に大きい。
何かが確実に変化している。



こういった話題になると、ドイツ人は人種差別主義者を庇護していると勘違いされる恐れもあるが、そうではない。人種差別主義者で例えるならば、同時代の米英首脳の方がヒトラーよりも過激な人種差別主義者だった。寧ろ、ヒトラーは心底、日本やチベットに共感を覚えていた。
また、ホロコースト問題についても、公平な科学的検証が必要に思える。


歴史的修正主義は今世紀最大の知的冒険である


当日記内:ドイツを陥れる真の差別主義者達


歴史に絶対悪も絶対正義も無い。有るのは、真実だけだ。


当日記内:ヒトラー関連


Es ist geschmacklos, Hitler als Attraktion zu verkaufen!


Hitler-Kopf abgerissen – es war der zweite Besucher Bild.de