日本語とドイツ語における近似単語



今年の北ドイツの桜並木(先週が満開だった)


日本語に類似した意味と発音を持つ英単語を耳にして面白く思うことがあるが、ドイツ語でも同様に耳にすることがある。
日本語とドイツ語における近似単語は日本語と英語よりも数多くあるが、その一部を紹介してみたい。


Ach so(アッ ソー) = あっそう
All(アール) = あらゆる
BallaBalla(バラバーラ) =(頭の中が)ばらばら・滅茶苦茶
Bibern(ビーベルン) = ぶるぶる(震える)
−chen(ヒェン) = 〜ちゃん
Euer (オイアー)= おまえらの
Daher(ダヘア) = だから
Dann(ダン) = 〜(それ)で
Dennoch (デンノッホ)= でもなお
Doch(ドッホ) = でも
Dreck (ドレック) = 泥
Gelaechter (ゲラハタ) =ゲラゲラ(大笑い)
Heilige (ハイリゲ) = 聖(ひじり)
Haut(ハウツ) = 肌
Haeute!(ハウテ) = 剥げ!
Heiter(ハイター) = 晴れた
Hirse (ヒセ) = 稗(ひえ)
Hoehle(ホレ) = 洞(ほら)
Immer(イマー) = 今も
Jucken (ユッケン)= かゆい
Kauf(カウフ) = 買う
Knete(クネテ) = 金(かね)
Kneten(クネテン) = こねて
Knicken (クニッケン) = 挫く
Komm!(コム) = 来い!
Mulmig(ムルミッヒ) = 脆い
Nain(ナイン) = ない
Name(ナーメ) = 名前
Nanu!?(ナヌ) = なぬ!?
Ne!(ネ) = (だよ)ね!
Qualle(クワレ) = クラゲ
Schloss(シュロス) = 城
Schlucken(シュルッケン) = しゃっくり
Schmal(シュマル) = 狭い
Tor(トァ) = 戸
Trottel(トロッテル) = とろい
Turnen(トゥルネン) = 跳ぶ
Warte!(ワテ)  = 待て!
Watte(ワテ) = 綿
Zitze(ティテェ) = 乳
Zwei (ツヴァィ)= つがい


同じ祖語だと安直に勘繰りたくもなるが、偶然の産物との蓋然性が高い。言葉は変化する生き物だから、現代言語として共通性を持っていても古代言語として共通性を持たない事も多い。
例えば“塔”はドイツ語では“Turm(トゥム)”と類似しているが、日本語の“塔”は卒塔婆の略であり音読みでもあり大和言葉ではない。“Halb(ハルプ)”が“半分”に似ているのも同じ理由で、偶然に過ぎない。それと同じく、ドイツ語もラテン語起源に代表される外国語の流入が多い。外来語ではなくても、語源が近世のものや語源がはっきりしているものも多く、共通祖語を持っているとは断定できない。
しかしながら言葉遊びとしては面白く、親近感を持つ為の良い材料となるのも確かといえるNe!


当日記内:Silbenkurzwort(音節略語)への親近感


当日記内:日本人とドイツ人の共通性



次回は日本とドイツ、その先にあるユダヤについても触れてみたい。